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快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

Kindle Unlimitedでさっそく読んでみた本 文学ムック『たべるのがおそい』

 やっぱり試してしまいました、Kindle Unlimited。

 読み放題ってどういうこと?? どれだけ読んでも980円ってどういう仕組み?? これまでのKindle無料本と同じく、いくらタダでも特段に興味ない本が多数をしめているのだろうか……と思いつつ、探してみると、意外なことに、前から読もうと思っていた本が結構ある。
 そこで、読みたい本をとりあえず片っ端からダウンロードしていくと、10冊でリミットと。なるほど。要は、月額の図書館のように思えばいいのだろうか?


 で、ラインナップでおどろいたのは、なんと文学ムック『たべるのがおそい』が入っていたことだった。作家兼翻訳者である(また歌人でもあり、音楽活動もされていて、なんでもできるひとっているんだなってつくづく思う)西崎憲さんが発行されていて、前から気になっていたこの雑誌。 

文学ムック たべるのがおそい vol.1

文学ムック たべるのがおそい vol.1

 

  まだ全部を読んだわけではないけれど、韓国の作家イ・シンジョ(和田景子訳)の「コーリング・ユー」がおもしろかった。カート・コバーン太宰治など「いかにも”破滅派”」な面々を、アイコンとしてうまく作品に出しているのが興味深かった。ニルヴァーナ、ちゃんと聞いてみたくなった。ふと思ったけど、韓国には、カート・コバーンや太宰のような「いかにも」な人物はいるのだろうか? 

 パク・ミンギュの『カステラ』もそうだったけど、最近の韓国の小説は、飄々とした平易な語り口で、若者(というか、若者のつもりだけどもうそんなに若くない人々、といった方が正確か)の生活を切り取るのがうまいなと感じた。発行人の西崎さんの小説も、主人公くもりの上京物語かと思いきや、じわじわと侵食してくる田舎の物語が意表をついていておもしろかった。都会での生活の象徴が”ランチ”なのは深く納得。


 あと、特集は「本がなければ生きていけない」で、瀧井朝世さんの「楽園」には激しく同意。ほんと明日にでも猫を探しに行きたくなった。
……けど、西崎さんのツイッターなどよく読むと、Kindle Unlimitedに登録されたのは不本意だったようで(了承とかとってないらしい)、引きあげることを考えているようです、念のため。


 ちなみに、そのほかにKindle Unlimitedでダウンロードしたのは、第六回翻訳ミステリー大賞で二位となった『もう年はとれない』。主人公が87歳ということで話題騒然となったハードボイルド小説。高齢化社会にもほどがあるって気もするけど、考えたら、年寄りこそ、まさに「俺たちに明日はない」なので、ハードボイルド小説は相性がいいのかもしれない。 

  あと、サラ・ウォーターズの『荊の城』。ちゃんと読んでみないとと前から思っていたので。 

  光文社の古典新訳がかなり入っているのもありがたい。小川高義さんの訳によるフィッツジェラルドの『若者はみな悲しい』は、『ギャッツビー』の訳が好きだったので楽しみ。 

若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)

若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)

 

  そして、名作と名高いホーソーンの『緋文字』も、小川さんの訳なら読みやすいかなと期待してダウンロードしてみました。しかし、名作って聞いているけど、姦通を犯した女性が胸に「A」って、焼きごてだかゼッケンだかをつけられるってどういう話なん??って思えてならないが。キン肉マンの「肉」みたいなものだろうか。 

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

緋文字 (光文社古典新訳文庫)