快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

地図をやぶって歩き続けろーー女性がはたらいて生きるということ 『仕事文脈』  

ときどき手にとってしまう雑誌、「仕事文脈」の最新号の特集が「家と仕事」で、なかなかおもしろそうだったので購入しました。 仕事文脈 vol.7 作者: 仕事文脈編集部,makomo 出版社/メーカー: タバブックス 発売日: 2015/11/25 メディア: 単行本(ソフトカバ…

海外文学で世界一周できるかな? 『SPUR』 2016年1月号

今月号のSPUR買いました。UAとムラジュンの子供、村上虹郎くん、もう18歳か……って、いや、ぱっと開いて目についたのはそれですが、もちろん「海外文学で、世界一周」の企画を読みたくて買いました。 コンパクト版SPUR2016年1月号 (SPUR増刊) 出版社/メーカー…

世界文学とはなにか? 『やっぱり世界は文学でできている』 沼野充義編著

前回、カフカの『変身』について、『世界は文学でできている』を引用しましたが、続編にあたる『やっぱり世界は文学でできている』もあわせて読んでいます。 やっぱり世界は文学でできている: 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2 作者: 沼野充義 出版社/メーカ…

ウンゲツィーファーって? カフカを読んでみた① 『変身(かわりみ)』 多和田葉子訳

先日刊行された、集英社のポケットマスターピースから、多和田葉子訳による、カフカ『変身(かわりみ)』を読んでみた。 カフカ ポケットマスターピース 01 (集英社文庫ヘリテージシリーズ) 作者: フランツカフカ,多和田葉子,Franz Kafka 出版社/メーカー: …

ニキ・ド・サンファル展とオノ・ヨーコ展 (そしてハリー・マシューズの『シガレット』)

週末、東京に遊びに行ったので、国立新美術館と東京都現代美術館をまわってきました。 まずは、国立新美術館の「ニキ・ド・サンファル」展から。 フランスで生まれ、そしてアメリカで裕福な少女時代を過ごし、19歳の若さで結婚したニキ。二人の子供にも恵ま…

ほんとうに冷笑されるべきはだれか? 『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』 渋谷直角

先日紹介した『奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール』がおもしろかったので、ちらっと立ち読みしていた『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』を、ちゃんと買って読みました。 カフェでよくかかっているJ-PO…

奇面組のような変人揃いのクラブを舞台にした悲喜劇 『ミランダ殺し』 マーガレット・ミラー

それにしても、こんな奇妙キテレツな有閑倶楽部があったもんだと、このマーガレット・ミラーの『ミランダ殺し』を読んで思った。 ミランダ殺し (創元推理文庫) 作者: マーガレットミラー,Margaret Millar,柿沼瑛子 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1992…

ほんとうの「悪」とは、「罪」とは何なのか 『深い疵』 ネレ・ノイハウス

先日の『ゲルマニア』でも書きましたが、ドイツミステリの世界に耽溺すべく、前から話題になっていた、ノイハウスの『深い疵』も読みました。 深い疵 (創元推理文庫) 作者: ネレ・ノイハウス,酒寄進一 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2012/06/21 メデ…

なぜか女子大生とコラボレートしている 『ケチャップ・シンドローム』 アナベル・ピッチャー

前々回紹介した、BOOKMARK、第二号の本と映画特集(映画化された本)のラインナップを見ると、『ぼくと1ルピーの神様』(『スラムドッグ・ミリオネア』)や、『トレインスポッティング』『悪童日記』『ザ・ロード』など、めちゃめちゃ豪華な作品が特集され…