快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』 から 『なにもしてない』 まで

そう、先日『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』を取りあげたとき、 What if Prince Charming had never showed up?――もし王子さまがあらわれなかったとしたら? と、『Sex and the City』のキャリーの問いかけを引用したにもかかわらず、ほったらかしの…

「ナチュラル・ウーマン」として生き延びるために――『微熱休暇』 松浦理英子

前回の最後に、食べものが出てくる小説では松浦理英子の『微熱休暇』が一番印象深いかもしれないと書いたら、ありありと思い出されてきたので、あらためて読み返してみました。 ナチュラル・ウーマン (河出文庫) 作者: 松浦理英子 出版社/メーカー: 河出書房…

You are what you eat?? ていねいな暮らしオブセッションから 『頭のよくなる食事習慣』

前回に続いて、『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』ですが、「ていねいな暮らしオブセッション」というところにも共感した。 独居未婚の私がていねいに暮らせないのは、仕事が忙しいからではありません。私の性分が、その暮らしを構築するのにまったく向…

まだまだ頑張りたい女たちへ――『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』 ジェーン・スー

それにしても最近のニュースを見ていると、ゲスな男にも上には上がいるもんだな、とつくづく感じてしまいます。 ちょうどいま、ケーブルTVで「Sex and the City」の再放送をしているけれど、主人公キャリーのこのつぶやきに思わず考えこんでしまう。 What if…

ジェイニーを探して――『彼らの目は神を見ていた』 ゾラ・ニール・ハーストン

年明けからワイドショーネタが盛りあがり続ける今日この頃ですが(それにしても、みなさん同様だと思いますが、K氏が何股かけてるのかということより、自称彼女の姿の方が衝撃的だった。キムタクがやってた安堂ロイドってこのことだったの?と思った。いや…

一言でいうと、老いって哀しいね――『ヴェネツィアに死す』 トーマス・マン

トーマス・マンというとドイツの由緒正しい文豪というイメージで、ゲーテなどと同じカテゴリーに入れていて(年代は全然違うけど)、まったく読んだことがなかったのですが、この『ヴェネツィアに死す』(『ヴェニスに死す』というタイトルが有名ですが)の…