快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

それがフィリップ・マーロウという人間だ 『さよなら、愛しい人』(レイモンド・チャンドラー 著 村上春樹 訳)

It wasn’t any of my business. So I pushed them open and looked in. 私には何の関わり合いもないことだ。なのに私はその扉を押し開け、中をのぞき込んだ。そういう性分なのだ。 レイモンド・チャンドラーによるフィリップ・マーロウシリーズの二作目、『…

50歳なんて何でもない……のか? 『レス』(アンドリュー・ショーン・グリア 著 上岡伸雄 訳)

アーサー・レスは歳を取った最初の同性愛者である。少なくとも、自分ではときどきそのように感じる。この浴槽で、裸でお湯に浸かっているのは、二十五歳か三十歳の美しい若者であるべきだ。人生の喜びを享受している男。いまの裸体を見られるのは何とも恐ろ…

2020年1月26日「はじめての海外文学 in 大阪」(梅田蔦屋書店)レポート

さて、1月26日に梅田蔦屋書店で行われた「はじめての海外文学」に参加しました。 翻訳者の方たちが全力でオススメの海外文学を紹介する、この「はじめての海外文学」。東京では去年の10月に開催される予定でしたが、大型台風の襲来によって中止となり、今回…