いとうせいこう&奥泉光 文芸漫談ー夏目漱石『坑夫』
いままでの人生でもはじめてかと思うくらい、濃密な週末を過ごしました。
まず、土曜は羽田空港を降りて、そのまま横浜に直行。
ではなく(お昼食べたけど)
神奈川近代文学館で、いとうせいこうと奥泉光の文芸漫談を聞いてきました。テーマは夏目漱石の『坑夫』。
しかし、文芸漫談っていったいどんなんだろ?と思いながら参加したのですが、『坑夫』をまじめに読みときつつも、容赦なく突っ込んでいくスタイルで、奥泉光がどんどんと話を進め、いとうせいこうがかぶせていき、そう、スライドショーや見仏記と似たような感じで、だんだん奥泉光がみうらじゅんに見えてきました。
いま思い出すと、主人公の心情の変化の描き方から、小説の書き方やテクニックまで、深い考察がなされていたが、すべて笑いアリで語られていたのが、斬新だった。最後は奥泉氏はフルートを披露して、またもやギターを弾くみうらじゅんと重なってしまった。
『坑夫』は昔に読んだきりで、今回読み返す時間がないまま参加して、忘れていたところもあったけど、それでもじゅうぶん楽しめた。二人の解説が丁寧なので、未読の人でも問題なく参加できるのではないかと思います。
最後はお二人のサインも頂きました。次回は森鴎外の『舞姫』とのことらしく、めちゃ行きたい。いや、好きな小説だからではなく、あの国際的に最低な男、豊太郎(だっけ?)をどんな風に語るのか、すごい気になる。