快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2019-10-08から1日間の記事一覧

「私自身」であるために戦った女たち 『女たちのテロル』(ブレイディみかこ 著)

「僕はつまらんものです。僕はただ、死にきれずに生きているようなものです」朴は岩のようにひんやりした、しかし厚みのある声で言った。私たちは同類だと文子は思った。死にきれなかった犬が二匹。我ら、犬ころズ。相手に不足はない。こうして二人のアナキ…