快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ナチスドイツ下の社会を克明に描いたミステリー 『ゲルマニア』 ハラルト・ギルバース

この『ゲルマニア』は、1944年のドイツを舞台にしており――そう、戦争末期のナチスドイツ時代を描いている。 ゲルマニア (集英社文庫) 作者: ハラルトギルバース,Harald Gilbers,酒寄進一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/06/25 メディア: 文庫 この商…

ハズレなしの「いま最強の」翻訳本が紹介されています BOOKMARK

先日ようやく、BOOKMARKを手に入れることができました。 BOOKMARKとは、ヤングアダルトの翻訳の第一人者である金原瑞人さんが、翻訳・書評家である三辺律子さんとともに個人で創刊した、ぜひ読んでもらいたい翻訳本を紹介している小冊子です。 こちらが公式…

ストレートに “友情・努力・勝利” を描いた映画 大根仁監督『バクマン。』

さて、話題の『バクマン。』を見てきました。 ご存知の方も多いでしょうが、佐藤健と神木隆之介演じる高校生二人が、プロの漫画家となって、あの「少年ジャンプ」で連載を持ち(ちなみに、この二人はどちらも絵を描く藤子不二雄スタイルではなく、原作と作画…

『ゴーン・ガール』の裏(表?)バージョンか 『サンドリーヌ裁判』 トマス・H・クック

トマス・H・クックの本は、『緋色の記憶』などを数点読んだだけで、とくに詳しいわけではないけれど、どの本も読者を最後まであきさせず手堅く読ませる印象が強い。 だいたいどれも、現在の話と過去の回想が交互に語られ、過去に起こった事件の真相があきら…

辺境とはなにも世界の僻地にかぎらない 『腰痛探検家』など 高野秀行

前回、『恋するソマリア』について書いたけれど、高野さんの本の魅力をまだ伝えきれていないような気がする。 いや、『恋するソマリア』の概要は紹介したつもりだが、高野さんのモットーである、「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを…

せつない片思いのゆくえ 『恋するソマリア』 高野秀行

ソマリアって、みなさん、どんなイメージを持っているでしょうか? 内戦が絶えない国? 海賊がうようよしている国? というか、そもそもどこにあるのかわからない? たしかに、私もアフリカの国だとは知っていても、正確な位置については、エジプトと南アフ…

わたしは幸せなフェミニスト 『We should All Be Feminists 』 Chimamanda Ngozi Adichie (チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ)

「まれ」は、最初の数回でちゃんと見る気を失ってしまったのですが、「あさが来た」は、今のところおもしろく見ています。 なんといっても、柄本佑演じるヘビ男の曲者感が気になる。キツいおかあちゃんの尻にしかれた、ただのネクラ(死語ですが)なボンボン…

アフリカ人自らが描く現代のアフリカ 『明日は遠すぎて』 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェは、ナイジェリア生まれのアフリカの女性作家で(ユッスー・ンドゥールとか、“ン”からはじまる名前って、アフリカ感強いですね)、この短編集におさめられた作品はどれも、日本での最初の短編集『アメリカにいる、きみ』…

スペンサーは自立したタフな男でした 『初秋』 ロバート・B・パーカー

読書会の課題本だったので、ロバート・B・パーカーの『初秋』を読みました。 初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) 作者: ロバート・B.パーカー,菊池光 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1988/04 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 200回…