快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

優等生を演じてきた少女に降りかかる恋愛と悲劇 『ハティの最期の舞台』(ミンディ・メヒア 著 坂本あおい 訳) 

演技するうえで最初に学ぶべき大切なことは、観客の心を読むことだ。どんな自分を期待されているのか察知して、そのとおりにする。 翻訳ミステリー大賞シンジケートのサイトでの、「シルヴィア・プラスの『ベル・ジャー』であり、ローレン・ワイズバーガーの…

わたしの大好きな本の半生 『わたしの名前は「本」』(ジョン・アガード 著 金原瑞人 訳)

フィルムアート社の読者モニター募集に申し込み、この『わたしの名前は「本」』を読ませてもらいました。 わたしの名前は「本」 作者: ジョン・アガード,ニール・パッカー,金原瑞人 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2017/11/25 メディア: 単行本 …

なぜか親子の話から、ダン・ブラウン『ロスト・シンボル』『天使と悪魔』『ORIGIN』(『オリジン』?)にまで思いを馳せた

『母がしんどい』『呪詛抜きダイエット』などを描いている、田房永子さんによる清水アキラ親子についての考察がおもしろかった。(リンク先のLove Piece Clubは18禁サイトかと思うので、念のためご注意を) www.lovepiececlub.com 「小学生みたい、それか昭…

”歴史の証人”となるためのブックガイド② 『1980年代』『小さいおうち』(中島京子)『こびとが打ち上げた小さなボール』(チョ・セヒ 著, 斎藤真理子 翻訳)

さて、前回は欧米の歴史についての本を紹介したけれど、やはり日本とアジアについての歴史も忘れちゃいかんと、日本の近過去を扱った『1980年代』も読んでみました。 1980年代 (河出ブックス) 作者: 斎藤美奈子,成田龍一 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売…