金原瑞人
それにしても『文学効能事典』を読むのは楽しい。 文学効能事典 あなたの悩みに効く小説 作者: エラ・バーサド,スーザン・エルダキン,金原瑞人,石田文子 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2017/06/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件)…
『アラスカを追いかけて』『さよならを待つふたりのために』などでおなじみの人気作家、ジョン・グリーンと、目下『エヴリデイ』が話題のデイヴィッド・レヴィサンが共作した『ウィル・グレイソン、ウィル・グレイソン』、当然読み逃すわけにはいきません。 …
異常気象が続いたこの夏、暑さのせいか電車が止まったり、台風のせいで行くつもりだったライブが中止になったりと、なんだか落ち着かない日々が続くなか、8月の終わりにまたひとつ歳をとった。 そしてまるで誕生日プレゼントのように、この絵本が届いた。(…
さて、SF小説の元祖、H・G・ウェルズの『タイムマシン』を読んでみました。 タイムマシン (岩波少年文庫) 作者: H.G.ウェルズ,H.G. Wells,金原瑞人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/11/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る …
前回、次は山本文緒の『なぎさ』の感想を書くといいましたが、BOOKMARK 11号 "Listen to Books" を読んだところ、勝手に便乗して、音楽が聞こえる本を選びたくなりました。 そう、なんといっても村上春樹が巻頭エッセイを書いていることが話題になっている、…
『10代のためのYAブックガイド150! 2』の出版記念トークショー(梅田のMARUZEN&ジュンク堂)に行ってきました。 今すぐ読みたい! 10代のためのYAブックガイド150! 2 作者: 金原瑞人,ひこ・田中 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2017/11/16 メ…
フィルムアート社の読者モニター募集に申し込み、この『わたしの名前は「本」』を読ませてもらいました。 わたしの名前は「本」 作者: ジョン・アガード,ニール・パッカー,金原瑞人 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2017/11/25 メディア: 単行本 …
ティモレオン・ヴィエッタは犬のなかで最高の種、雑種犬だ。 さらに、ティモレオン・ヴィエッタには際立った特徴があった。普通の犬には見られない特徴、たまたま親切な家庭に迷いこんできただけの野良犬とは一線を画する特徴が。ティモレオン・ヴィエッタは…
さて、前回書いたように、今号の『MONKEY』が翻訳特集でしたが、フリーペーパー『BOOKMARK』の最新号も「やっぱり新訳!」と、翻訳のなかでも新訳に絞った特集でした。 「翻訳は新しい方がいい」というのは、すべての新訳に言えるのかどうかはわからないです…
さて、ミュージカル『キャバレー』を見に行ったりしているうちに、日本翻訳大賞の応募締め切りが近づいていました。(ちなみに、『キャバレー』はなんの予備知識もないまま行ったので、こういう話だったのか!とおどろいた。(いまさらかもしれませんが) こ…
「じゃあ、どうして奥さまを捨てたんです?」「絵を描くためだ」 わたしは目を丸くして相手の顔をみた。意味がわからなかったのだ。この男は頭がおかしいのだろうかと思った。覚えておいてほしいが、わたしはまだ若かった。ストリックランドがただの中年男に…
母からアルバートの話をきくまで、うちの両親がそんな旅をしていたとは全然知らなかった。アルバートを遠い故郷まで連れていくなんて、危険だし、そうそうできることじゃない。知らないことばかりだった。両親がどうして結婚したのかも、両親がどんな経験を…
カート・ヴォネガットの伝記『人生なんて、そんなものさ カート・ヴォネガットの生涯』を読んだ。 人生なんて、そんなものさ―カート・ヴォネガットの生涯 作者: チャールズ・J.シールズ,Charles J. Shields,金原瑞人,桑原洋子,野沢佳織 出版社/メーカー: 柏…
いま、この時代に、ヴォネガットが生きていたらなんと言うだろう? というのは、日本だけでなく、きっとアメリカでも多くの人が感じていることでしょうが、ちょうど『国のない男』を読み返していて、あらためてそう思った。 国のない男 作者: カートヴォネガ…
十六歳でがんで死ぬより最悪なことはこの世でたったひとつ。がんで死ぬ子どもを持つことだ。 相次ぐ有名人のがん闘病が大きなニュースになり、もし自分や、自分の身近な人が病気になったら……と、だれでも考えてみたりするかと思いますが、この『さよならを待…
さて、先日の『翻訳百景~ファンタジーを徹底的に語ろう~』に引き続き、デイヴィッド・アーモンドの『肩胛骨は翼のなごり』と『火を喰う者たち』を読んでファンタジーとはなんぞや問題について、またまた考えてみました。 肩胛骨は翼のなごり (創元推理文庫…
さて、少し間が空いてしまいましたが、先週末の続き。 神奈川近代文学館での、いとうせいこうと奥泉光の文芸漫談のあとは、一路東京へ。 翻訳者の越前敏弥先生主催の『翻訳百景~ファンタジーを徹底的に語ろう~』@表参道に行ってきました。 金原瑞人さん、…
もしこの世に翻訳小説がなかったら―― 外国の事物や風習、そこで暮らす人々の気持ちをどれだけ理解することができるだろうか? 文化や考え方の違いを理解したり、あるいは、どんなに環境が変わろうとも、人の気持ちはさほど変わらないことを実感することがで…