快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

犬と猫

ささやかで中途半端な逃避行 『黄色いマンション 黒い猫』(小泉今日子 著)

月曜日、古川橋駅で京阪電車がいきなり止まった。車内灯が消え、エアコンも止まる。 停電したので、各車両の一番後ろの窓を手動で開けてくださいと車掌からのアナウンスが流れた。乗客が職場に電話をしはじめる。私も電話をして、ランチミーティングのお弁当…

またまた犬と猫 『レイン 雨を抱きしめて』(アン・マーティン 西本かおる訳)『キラーキャットのホラーな一週間』(アン・ファイン 灰島かり訳)

夜、寝るときには、レインはわたしの毛布にもぐりこんでくる。夜中に目がさめると、レインがわたしにのしかかっていて、レインの顔がわたしの首の上にある。レインの息はドッグフードみたいなにおいがする。 犬猫シリーズにまた新たな一冊が加わった。 レイ…

旅する犬の物語② ビビリ犬マドのタイ旅行記『旅はワン連れ』(片野ゆか)

さて、前回から気を取り直すために(?)、続けて読んだ犬本は、片野ゆか『旅はワン連れ』。 旅はワン連れ 作者: 片野ゆか 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2014/10/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る タイトルのとおり、ワンコを連れて旅…

旅する犬の物語① 『ティモレオン センチメンタル・ジャーニー』(ダン・ローズ著 金原瑞人訳)

ティモレオン・ヴィエッタは犬のなかで最高の種、雑種犬だ。 さらに、ティモレオン・ヴィエッタには際立った特徴があった。普通の犬には見られない特徴、たまたま親切な家庭に迷いこんできただけの野良犬とは一線を画する特徴が。ティモレオン・ヴィエッタは…