越前敏弥
山下達郎の「サンデーソングブック」を聞いていたら、アメリカのファンク/ソウルグループの100 PROOFによる「TOO MANY COOKS (SPOIL THE SOUP)」がかかった。ミック・ジャガーもカバーしている(プロデューサーはジョン・レノン)名曲で、要は「オレの女に…
さて、先週土曜日は、梅田蔦屋書店で行われたイベント「はじめての海外文学」に行ってきました。 「はじめての海外文学」って何なんそれ? という方もいるかと思いますが、ふだん海外文学になじみのない読者に向けて、翻訳者さんがおすすめの本を紹介すると…
さて前回、第四回日本翻訳大賞が決まったと書きましたが、第一回読者賞を受賞した『ストーナー』の翻訳家、東江一紀のエッセイ『ねみみにみみず』を読み、ほんと翻訳家はエッセイがうまいひとが多い、とつくづく思った。 ねみみにみみず 作者: 東江一紀,越前…
二十代がまさに終わる日の夜、新しくやってきた子犬を腕に抱いたとき、ぼくは泣き崩れた。愛を感じたからだ。愛みたいなものじゃない。ちょっとした愛でもない。限界なんかなかった。ぼくは出会ってからたった九時間の生き物に、ありったけの愛を感じていた…
『母がしんどい』『呪詛抜きダイエット』などを描いている、田房永子さんによる清水アキラ親子についての考察がおもしろかった。(リンク先のLove Piece Clubは18禁サイトかと思うので、念のためご注意を) www.lovepiececlub.com 「小学生みたい、それか昭…
自由にのびのびと文章を書きたい、そう思ったことのある人は多いのではないでしょうか? 思ったことや感じたことを、素直に綴りたい。あるいは、そんな文章を読んで、自分の心にも素直な感動をよみがえらせたい、と。 この『外国の本っておもしろい!』を読…
ナウシカ、ラピュタ、トトロで自分の中のジブリ映画が止まってしまっているし(紅の豚も魔女の宅急便も見たはずだけど、あまり覚えていない)、『君の名は』など最近のアニメも見ていないため、、ジブリやアニメについて語る資格はないのですが、この『メア…
さて、前回書いたように、今号の『MONKEY』が翻訳特集でしたが、フリーペーパー『BOOKMARK』の最新号も「やっぱり新訳!」と、翻訳のなかでも新訳に絞った特集でした。 「翻訳は新しい方がいい」というのは、すべての新訳に言えるのかどうかはわからないです…
わたしにとって、春が別の意味を持っている時期があった。マイナー・リーグでキャッチャーをしていた四年間。気が遠くなるほど昔だ。当時のことについては、いまはもう深く考えない。あれから多くのときが流れ、多くの出来事が起こった。デトロイトで警察官…
「だが聞け」コールは言った。「口を開く前にな。わたしが言うことをしっかり頭に入れろ。だれの言いなりにもならないというきみのご託だが、あれはもう終わりだ。これからは新しい考え方をしてもらう。わたしと契約すれば、この先の二十年、きみはここにい…
さて、少し間が空いてしまいましたが、先週末の続き。 神奈川近代文学館での、いとうせいこうと奥泉光の文芸漫談のあとは、一路東京へ。 翻訳者の越前敏弥先生主催の『翻訳百景~ファンタジーを徹底的に語ろう~』@表参道に行ってきました。 金原瑞人さん、…
もしこの世に翻訳小説がなかったら―― 外国の事物や風習、そこで暮らす人々の気持ちをどれだけ理解することができるだろうか? 文化や考え方の違いを理解したり、あるいは、どんなに環境が変わろうとも、人の気持ちはさほど変わらないことを実感することがで…
前回の『十日間の悲劇』で探偵を辞めると固く決心したエラリーだったが、地元ニューヨークで連続殺人事件が発生する。被害者たちには一見なんの共通項もなく、無差別殺人かとニューヨークの住民たちは震撼する。父親のリチャード警視から捜査に協力するよう…
先日ようやく、BOOKMARKを手に入れることができました。 BOOKMARKとは、ヤングアダルトの翻訳の第一人者である金原瑞人さんが、翻訳・書評家である三辺律子さんとともに個人で創刊した、ぜひ読んでもらいたい翻訳本を紹介している小冊子です。 こちらが公式…
ストーナー 作者: ジョン・ウィリアムズ,東江一紀 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2014/09/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (20件) を見る しつこく「女の幸せって…??」と考えてきましたが、どうして『ストーナー』が「女の幸せ」と関係あるの…
災厄の町〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: エラリイ・クイーン,越前敏弥 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2014/12/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る ハヤカワ文庫から出たエラリイ・クイーン(角川ではエラリーという表記…