快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「ほんとうのこと」が知りたいだけなのだ 辺境中毒!(高野秀行)

さて、前回紹介した内澤旬子さんといえば、高野秀行さんの『辺境中毒!』で対談しています。 辺境中毒! (集英社文庫) 作者: 高野秀行 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2011/10/20 メディア: 文庫 クリック: 5回 この商品を含むブログ (7件) を見る その対談…

捨て暮らし、そして離島への移住へ 『捨てる女』 『漂うままに島に着き』(内澤旬子)

こんなごみごみしたところで、せかせか暮らすのは止めて、田舎にでも行ってゆっくりしたいな……とふと考える瞬間がある。 いや、まあ誰にでもあると思うのですが、私の場合は、車の運転もできないし、体力も自信がないし、とにかく虫が部屋のなかに入ってくる…

女たち、そして書くことへの愛と忠誠 『詩人と女たち』(チャールズ・ブコウスキー 中川五郎訳)

さて、ブコウスキー・シリーズ、今度は代表作と言っていい『詩人と女たち』を読みました。 詩人と女たち (河出文庫) 作者: チャールズブコウスキー,Charles Bukowski,中川五郎 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 1996/10 メディア: 文庫 クリック: 21回…

障害を持つ少年が主人公か……と引いてしまう人にぜひ 『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(マーク・ハッドン 小尾芙佐訳)

BOOKMARKで紹介されていたときから気になっていた、『夜中に犬に起こった奇妙な事件』が、読書会の課題本になったので読んでみた。BOOKMARKが創刊号で「これがお勧め、いま最強の17冊」として紹介していただけに、すごくおもしろく、また、あらゆる面から考…

恋愛→セックス→出産のグロテスクさ 『殺人出産』(村田沙耶香)

「私たちの世代がまだ子供のころ、私たちは間違った世界の中で暮らしていましたよね。殺人は悪とされていた。殺意を持つことすら、狂気のように、ヒステリックに扱われていた。昔の私は、自分のことを責めてばかりいました。何度命を絶とうとしたか知れませ…

愛について真面目に考える時間 『あとは死ぬだけ』 (中村うさぎ)

前回『結婚失格』について書いたあと、検索してみたところ、この『結婚失格』発売記念イベントで、町山智浩が枡野浩一に行った公開説教がレポされているエントリを見つけた。 d.hatena.ne.jp 町山さんの一言一言、まさにその通り!とひれ伏したくなるが、と…

成長するってことーー 『結婚失格』(枡野浩一) そしてサニーデイ・サービス『DANCE TO YOU』

私もすこしは大人になったのかなと、あらためて『結婚失格』を読んで感じた。 結婚失格 (講談社文庫) 作者: 枡野浩一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/07/15 メディア: 文庫 購入: 23人 クリック: 767回 この商品を含むブログ (33件) を見る というの…