快適読書生活  

「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」――なので日記代わりの本の記録を書いてみることにしました

真夏の本屋めぐり 阪神夏の古書ノ市に行って、ジュンク堂堂島本店で『戦地の図書館』フェアを見ました

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 うちの職場はお盆なんて関係ないので、夏休みもなく働いてるのですが、さすがに疲れた。


 なので、昨日は会社帰りにリフレッシュしようと、阪神百貨店の古書ノ市に行ってみました。前から行ってみたいと思っていた神戸の1003や、BOOKMARKを関西でいち早く配布していて気になっていた大吉堂など、人気の古本屋がいくつも出ているだけあって充実していて、お盆のどまんなかにもかかわらず、結構にぎわっていました。


 けど、高い本や稀覯本は当然買えないので、東海林さだおの丸かじりシリーズの文庫本を買おうかな~と思いながら、売り場を一周まわっていると、東海林さだおゴッソリ買われてしまっていておどろいた。

 

 で、気になる本はいくつもあったものの、結局なにも買わずに、そのままジュンク堂堂島本店へ。レジ横のフェアのコーナーを見ると、前にもここで紹介した『災厄の町』や『ギャツビー』や、そのほかにもおもしろそうな外国文学がずらっと並んでいるので、なんのフェアかと思ったら、この『戦地の図書館』にちなんだものだった。 

戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)

戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)

 

  第二次世界大戦中、ナチス・ドイツは発禁・焚書によって大量の書物を消し去ったが、対するアメリカは戦地の兵隊たちに本を送り続けた――

 と、本の説明にもあるとおり、兵隊たちのために作られた文庫のフェアらしいが、下のラインナップを見てもわかるとおり、かなり名作ぞろいだ。ディケンズにトウェイン、メルヴィルフィッツジェラルド……兵隊たちは、戦争のあいまにこんな本を読みふけるような余裕があったのだろうか。すごいですね。そりゃ、ナチス・ドイツも日本も戦争に負けるはずだ。(ただ、ヴォネガットの『スローターハウス5』を思い出すと、瀕死のアメリカ兵も少なくなかったのでしょうが)

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 で、このフェアから、ちょうど買おうと思っていた、『僕の名はアラム』(ウィリアム・サローヤン著・柴田元幸訳)と 

僕の名はアラム (新潮文庫)

僕の名はアラム (新潮文庫)

 

 フェアではないですが、文庫になったのですぐに読まないと!と思っていた、『コンビニ人間』で芥川賞をとった、村田沙耶香の『殺人出産』を買って帰りました。
  

殺人出産 (講談社文庫)

殺人出産 (講談社文庫)

 

 『殺人出産』はさっそく読みはじめていますが、あらすじをご存じの人も多いでしょうが、「産み人」となって10人産めば、1人殺してもいいという近未来を描いた小説。セックスではなく人工授精で子供はつくられ、そして人工子宮もあるので、男でも出産することができる。設定だけでたいへん興味深い話なのですが、どのように展開していくのか楽しみ。読み終えたらまた感想書かないと。